週間わろてんか(61話~66話)団子と団真と北村笑店
2017年12月11日(月)~16日(土)第11週『われても末に』
こんにちわ~ラックです。
結婚すると、独身の時には思いもしなかったことを体験していきます。
●パートナー・その家族との価値観の違いに驚く
●自分が今まで守られていた事を知る
●子供が生まれると『守るもの』の為に頑張ろう、という気持ちが生まれる
●コミュニケーション力、ストレス回避や発散法の大事さを痛感する
・・・などなど。
てんと藤吉も、子どもを守るために一生懸命頑張るけれど、その中で『相手への思いやり・コミュニケーションの大切さ・家族で過ごす時間』などを学んでいく姿が描かれています。
時には、口を聞かない・家に帰らない・・・という日々もありますが、やはり『腹を割って話し合う事が大事』なんだと気づいていきます。
『夫婦とは?家族とは?』を考えさせてくれるこのドラマ。それを取り巻く周りの人々との関わりがあるからこそ、人は成長していけるんだと気づかせてくれます。
なーーんて、ちょっと真面目に語ってしましました(照)
さあ、今週もいってみよう~~!
その前に、先週(12/4~9)『笑いの神様』のまとめはこちらへ→
今週のおはなし
「トキ、これ席主に渡して」
てん→トキ→亀→藤吉へ
「亀さん、ごりょんさんに渡して」
藤吉→亀→トキ→てんへ
2人はお互い口を聞かず、トキと亀さんを通じてやり取りをする日々が続いています。2人とも、なかなか頑固です。
そのうち、時間もかかるし、2人で話すことになりましたが、藤吉のひょんな言葉でまたすれ違いが生じていくのです。
藤吉「てん、しばらく仕事休んで子育てに専念して見たらどうや?」
てん「うちがここに居たらお荷物や言う事ですか?お好きにしておくれやす」
てんは、「一緒に働いて一緒に苦労を分かち合いたいだけやのに・・・」つい隼也を寝かしつけながら漏らしていました。
藤吉は、家に帰りにくくて寄席で寝泊りする日々。
てんがいなくなった北村笑店は、さあ大変!
てんが難なくこなしていた雑用も、客のトラブル解決も、藤吉はなかなかこなせずオロオロしています。
ーー(ごめん戻ってきてと言えない男の不器用さ・・)ーー
トキと風太は、離縁になるのでは?と心配でたまりません。
でも風太は「あかんわー元には戻れんかもしれんな」と藤吉に言いながらちょっと嬉しそう~
リリコからのキツイお言葉
てんは、ついリリコに愚痴ってしまいました。
「藤吉はんは、団吾師匠の事しか目に入ってへん。芸人さんやうちらの事なんかどうでもええんや」そしてストライキしていると。
するとリリコは言いました。
「なんも判ってへんなぁ。売れっ子の花形がいるから、興行全体が盛り上がる。団吾師匠のような売れっ子が他の芸人の人気も底上げしてくれるんや。そのために1万でも2万でも出そうという藤吉の考えはなんも間違ってへん。」
「あんたが女やから仕事に口出すなって言われたんと違って、芸人の事も芸の事もなんも判ってへんからや!」
ーー(リリコという人は魅力的な人。わがまま放題してるように見えてちゃんと考えていたり、自分の考えをハッキリ言える女性は当時そんなにいなかっただろうから、周りの人はかなり影響を受けたんじゃないかなあ。自分の考えを言えるって、素敵。そう思わせてくれる人。)ーー
てん、団吾師匠に会う
リリコと話したことで、もっと芸の事を知りたいと思ったてんは、風太にあるお願いをする。
「団吾師匠に会わせて!」
団吾師匠は「金持って来たんか?1万か?2万か?」
てんは「うちは、お金で芸人さんを縛るやなんてしとうありません。芸人さんと席主は、お金だけの関係やない、そう信じてますさかい。どうか、うちの寄席に出ていただけませんやろか?」
団吾師匠にそんなことを言う人は今までいなかったのか、豆鉄砲を食らわされたような顔をしていました。
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その帰り道、てんと風太は団吾師匠の後をつけて行きました。すると、途中で赤人力車から黒人力車に乗り換え、どこかへ・・・
なんと着いた家に、団真の妻『お夕』が入って行こうとしたではありませんか?
話を聞くと・・・
『団吾師匠の別宅で、お夕の面倒を見てやっている』というのです。
団真の元を離れ、お夕は家を出た
そうなんです。
高座に上がって「ニセ団吾」と言われてヤル気を無くした団真が、お夕を平手打ちしたあの日、お夕は家を出たのです。
どうして団吾師匠の元にいるのかは不明ですが。
てんはそんなお夕に「一緒に帰りましょう」と誘いますが「戻る気はありません。精も根も尽きました。」というお夕。
仕方なくてんはそのまま帰るのでした。
芸人4人はどうしてる?
岩さん、キース、アサリ、万丈目、の4人はストライキ中。しかし、ある日、岩さんが高座に出ていることが発覚しました。
もちろん3人は「スト破り!裏切者!」となじります。理由を聞くと・・・
岩さんには孫が生まれ、でもお金がない為何も買ってあげられない‥と言うのです。それでも「裏切者!」と叫んでいると、藤吉がやって来ました。
「甘えるんもええ加減にせえ!!」
「芸を磨く努力もせんとなにやっとんねん!俺は、お前らの才能を信じてるんや。命がけで芸に取り組んでみい!!!」
そして・・
「てんの言う通り、俺にとって家族と同然や、家族やからこそ心配なんや。」
藤吉は熱い想いを4任にぶつけました。
そこにいた4人は「なにか」を感じ・・・
トキは「藤吉はてんの気持ちをよく理解しているんだ。てんと隼也の元へ早く帰りたいんだ」と感じました。
ーー(やっぱり、想いは言葉にしないと伝わらないんだ・・そう教えてくれている気がします)ーー
風太とトキの計らいで仲直り
「このままやったらホンマに離縁になってしまう」
心配した風太とトキは、2人で「ある方法」を試すことにしました。
まだ風鳥亭に寝泊りしている藤吉郎。
朝、事務所に電話がかかってきました。
「え?隼ちゃんが?隼ちゃんが?」
トキの声に、勝手に怪我をしたと勘違いして飛び起きた藤吉は、一目散に家に走って行きました。
「隼也!隼也!」
隼也は風太が抱っこ。ニコニコ笑っています。
風太「おねしょしたんや、なあ隼也」
隼也「うん」
隼也をダシに使ったにせよ、藤吉とてんが話し合う場を、風太とトキは作ってあげることができました。
風太「2人とも、何が不満なんか言うてみろ」
藤吉「俺のやること成すことに反対して口出すからや。」
てん「今まで一緒にしてきた芸人さんらを粗末にして、反対するうちらを追い出そうとするから。」
2人は胸の内を言葉にしました。
そこで、風太とトキは、2人がお互いに思い合っているんだと伝えてあげるのでした。
風太「てんは、芸の事を理解しようと、団吾師匠に会いに行ったんやで。」
トキ「藤吉はんも、おてん様の言うてる事よう判ってはります。芸人さんらは家族同然や、真剣に芸に取り組んで欲しいから突き放したんです。おてん様、ライスカレー作っとくれやす。」
風太とトキのお陰で仲直りすることができそうです。
ライスカレーde仲直り
てんは早速ライスカレーを作りました。
家族3人で食べるライスカレーは特別美味しいです。隼也もニコニコ嬉しそう!
「2人ともチョコ衛門ならぬカレー衛門になってはりますえ~」
藤吉「すまんかったな。」
てん「うちもすんまへんでした。」
藤吉は、3つの約束を新たに唱えました。
一つ:朝ごはんは必ず3人で食べる事! 二つ:愚痴は溜めずにすぐ吐き出す事! 三つ:1日1回は3人で笑う事!
『瀬をはやみ~岩にせかるる滝川の~われても末にあはむとぞ思ふ』
てんと藤吉の川は、岩で別れたあと、又一つになることができましたね!!良かった!
さて、あの二人の川は別れたあとどうなったでしょう?
団真とお夕の想い
団真は、折れた扇子をなでながら、だんだん『崇徳院』を口ずさみ、必死で練習する日々が増えていました。
「割れても末に買わんとぞ思ふ」最後の一言を言い終えた時、「どや、夕!」と。一番聞いて欲しいのは、お夕なのだと伝わってきます。
お夕は、団吾に世話になる生活がつづくが溜息が多くなっていました。きっといつも団真のことを考えているんでしょうね。
団吾師匠の想い
てんが訪ねた時、団吾は花を活けていました。
「花は、憎むことから始めよ。」活けた花をすぐに抜く団吾。
「活けた花が美しいんは一瞬。芸人と一緒や。ボーっとしてたらすぐに飽きられてしまう。そやから噺家は命削ってでも頑張り続けるんや。ワシは、1人でもようけ(沢山)お客さんを笑わせたい。その為やったら何もかも犠牲にしてもかまへん。それがワシの生きる道や!芸人は、ありきたりの幸せなんか掴んだらアカン。」
「あいつ(団真)は落語から逃げただけやない、1人の女も幸せに出来ん。お夕はワシのもんや!あいつんとこに帰すわけにはいかん。」
ーー(頂点を極めた人は、見えないところで努力を重ねる。上へ上へと昇りつめようとする気持ちがあるからこそ輝いているのだと、団吾は教えてくれる。人は向上心を忘れたらアカンねんな、よし私も頑張ろう!)ーー
団真、行方不明になる!
ある日、藤吉・てんへのお礼が書かれた手紙を残し、団真は姿を消した。
また、もう1枚こんな一句が書いてあった。
『われても末にあはむとぞ思ふ』
身投げをするつもりじゃないかと大騒ぎになり、警察にまで捜索願を出して、皆で探し回ります。
てんはお夕の元へ。
団吾は言う「放っときや、死ぬ言うんやったら死なしたり、その方があいつの為や」
でもお夕は、団吾の元を離れ、団真を探しに行きました。
お夕は、団真をダメにしたのは自分だと思っているのです。
「駆け落ちしてってうちが頼んだんや、破門されて、落語ができんようになったんも、飲めんお酒を飲むようになったんもうちのせいなんや。」てんに打ち明けました。
団真、見つかりましたで!
お夕「うちへの当てつけやろ」
団真「団吾んとこ戻って、嫁はんにでもしてもろたらええ」
素直になれない2人・・・
でも団真が居なくなった途端、お夕から出た言葉は
「生きてた・・・・」
ーー(夫婦愛というのは、2人にしかわからないものですね。難しい。)ーー
芸人4銃士、デビュー!
芸人4人「本日を持ちまして、ストライキを停止いたします!」
藤吉の熱い想いを知り、4人は新しい芸を見つける努力を始めました。
●『4人合わせて、芸人4銃士!』→4人で並び、最後の「士」の所で、3人は顔をまえに岩さんだけ顔を後ろに向ける→アサリが岩さんの顔を前へ向かす!それだけなのになんか面白い。
●岩さん:怪力技を極める!→ストライキ中に落ちた体力を上げるためにトレーニングの日々。
●キース&アサリ:どつき漫才開始!→キースがアサリを思いっきりどつく(叩く)芸。大きい音がするが痛くない物を研究した結果、大きい『ハリセン』に決定!
●万丈目吉蔵:妻歌子の励ましにより『後ろ面』を極めることに決定!
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藤吉はじめ、皆にお披露目したら好評でした。頑張れ4銃士!
てんと藤吉の想い通じるか?団吾と団真の夢の競演!
てん「うちの高座で団真さんに『崇徳院』してもらいたい」
藤吉「昼席の初っ端(しょっぱな)やったらかまへん。」
てんの願いが叶いました!
藤吉「俺の頼みもきいてくれるか?」
てんは団吾師匠に頼みにいきました。
「天才月ノ井団吾と兄弟子団真、夢の競演、してもらえまへんか?席主のたっての願いでして。」
断ろうとした団吾に、てんは・・
「おしいなあ~団真さんには『崇徳院』をやってもらおうと思ってるんですけど・・お夕さんの為に、魂のこもった『崇徳院』をしはると思いますよ」
団吾「お夕も来るんか?」
「お待ちしております」
さて、2人の競演は実現するでしょうか?
団真、高座当日。競演なるか?
「お出番です」
時間になっても、団吾もお夕も現れない。寄席はがら空き。拍手もマバラ・・・大丈夫でしょうか。
団真「足をお運びいただき・・・」挨拶をしていると、「団吾や、ホンモノや」と、団子がやってきました。
「入り入り、座るとこ無くなるで!」あっという間に満席になってしまいました。
「ほな始めるで!」
大物は違う、特別なオーラを放ち、会場が一体となって団吾の動きに飲み込まれていく。吸い込まれていく。なんだろう、この空気感は?
団真は存在感がなく、ただそこにいるだけ・・「もう消えよう」・・・団真はそう思い袖に行こうとした時。
「今日は『崇徳院』やらせてもらいまひょ、でも、色恋は苦手。ここにいる『兄弟子の月ノ井団真』がやらせてもらいます。ほな前座はこの辺で~~」と立ち去っていきました。
団吾は、団真の耳元で「やれるもんならやってみぃ」とささやきました。そして、扇子で背中を2回「トントン」と軽く叩きました。
「まじないや。昔、ようやってくれましたな…兄さん」
ーー(2人のこのシーン・・なんか感動したなあ。昔はあったはずの絆。崩れてしまった絆。ここで思い出すことが出来たらいいな・・・ドキドキしながら、いつしか涙が流れていました。)ーー
団真の『崇徳院』いよいよ始まり~~
「月ノ井団吾、へんなやつでしょ~よう消えてしまえって思ったもんですわ。でも、入った時から天才で。そんな団吾に、絶対負けへん噺がありましてな・・・」
(お客さんは笑っています。)
そう言って始まった『崇徳院』
途中で、ドッと笑いが起きる場面がたくさんあり、どんどんお客さんは団真の噺に吸い込まれていきました。
そして、最後の言葉・・・
『割れても末に、買わんとぞ思ふ』
が終わると同時に・・・
拍手大喝采です。
こっそり見に来ていたお夕も涙ながらに見ていました。
翌日の新聞には、『団吾の粋な計らいに見事な芸で返した兄弟子団真』と大きく取り上げられていました。
これで、あちこちの寄席から声がかかるでしょう。良かった良かった。
団子師匠が決めた!
「ここに出たる、言うてんねん」
「あんたらとやったら、おもろい事出来そうや」
でも、しっかり契約金取るみたいですよ~
「1万でええわ~借金返しとって~」
と借金取りを引き連れて、契約にやって来た団子師匠なのでした。
ーー(こうなるんだろうな~と思いながら見ていたから「やっぱりな」って感じでしたけど、でも、終わり良ければ全て良し‥ってことで。来週はどうなるかな?)ーー
最後までお読みいただきありがとうございました。
来週(12/18~23)の週間わろてんかへつづく→